山の植物とキノコ

   1   キノコと在来種の植物

   ここには、膨大な種類の植物があります。そして、キノコの種類も豊富といわれています。
でも、私が知っているのは、ごくわずか。

キノコ

ヌメりスギタケとシモフリシメジ

散歩道、農道の畦道、少し山に入った林の中。身近に目にするものを、描いています。
20年以上も前の、古いスケッチを見ると、今はもう見かけない花が描いてあります。
なぜ消えてしまったのでしょう?一つには、この一帯が変化し続けているからかと思います。
1783年の浅間山の大噴火で、ほとんどのところが荒れ地になってしまいました。
そのあとに、小さな草が生え、ヤナギやハンノキが育ち…ようやくアカマツやコナラが増えて、そろそろミズナラなども目立ってくるという頃でしょうか。
Atelier Pitman の周辺には、大きな洞のあるような古木は見かけません。
場所によっては、噴火の際の熱泥流が避けて通ったところに大木が残っていますが…

フデリンドウ

フデリンドウ

そういう場所なので、20年前、山の見えた場所も、木が大きくなって見通しが悪くなりました。
日あたりのよかった草地が、日陰になり、育つ植物の種類が変わりつつあるようです。
一方で、開発によって、環境が変わっていく、車の往来によって別の地域の植物の種子が運び込まれる、など、人為的な要因もあります。キノコも環境の変化に敏感なようです。ここだけではなく、『在来種』というものを、人間が意識して守らなけらばならない時代になっていると思います。(キノコは少し違うかもしれませんが)すべての生きものの暮らしは、輪になって巡っているのですから。

「あの道端の、フデリンドウは、今年も咲いているかな」と、少し不安を感じながら、
ようやく暖かくなった日差しの中を出掛けます。

植物スケッチのコメントについては、『野草大百科』(北隆館)、『日本の樹木』(山と渓谷社)、『野鳥と木の実ハンドブック』(文一総合出版)、『野草図鑑』(保育社)などを参考にしました。

2  キノコのスケッチについて

ベニテングタケ

Amanita muscaria

初夏から晩秋まで、キノコ探しは、楽しみの一つです。食べることはないので、毒キノコでも平気で持って帰って来て しまいます。
白い紙の上に並べて、きれいな色形を、ほれぼれと眺めていると、 小さな虫が出て来て、ドキッとすることもしばしば…

キノコをかじるリス

A squirrel eats mushrooms

キノコの図鑑をあれこれ買い集めましたが、
正確な同定は、 自分では無理だと思っています。

「キノコの会』に持っていき、専門の先生に見ていただいたこともありましたが、採集から時間がたっていると、解りにくいとのお話でした。
そんなわけで、スケッチに添えた名前は、 はっきりとわかっているもののみ、にしました。

キノコの本

Some favourite books about mashrooms and toad-stools

手元のキノコ本の中で、特に気に入っているのは、『WAYSIDE AND WOODLAND FUNGI』(Beatrix Potterのスケッチが素敵)
『きのこの名優たち』(コミカルなコスプレキノコ?が面白い)の2冊です。
最近見つけた『きのこ絵』(パイ インターナショナル発行)も、『南方熊楠の菌類図譜』が含まれていて、充実しています。

キノコは、スケッチの為だけでなく、リスが食べるものもあるので、それを調べるためにも採集します。
シモフリシメジ、カワリハツ、カバイロツルタケなど何種類か、好むものがありました。 食毒の判断は彼らに任せています。うっかり、がないところは、 人間など足元にも及ばぬ賢さ!ですね。
キノコは、森の中で最終処理業を請け負っている大切な存在ですから、発生場所を荒らさないよ気を付けています。
来年もまた出会える、という期待を持って。

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